授賞式の会場で華を抱きしめた桃源先生。
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その抱擁はあまりにきつく、華が あの・・ と言うと、桃源先生は我に返る。
しかし華を見つめる目は普通ではない。
夏生は先生に華と知り合いだったのかの聞く。
先生は違うと答え、調子が悪いといって帰って行った。
翌日、夏生は桃源先生の家を訪れる。
いつも通りカギはかかっておらず、勝手に上がる。
するとこれまたいつものことで床に段ボールで寝ていた。
酔っぱらってそのまま寝てしまったらしい。
桃源先生がコーヒーを飲んで目が覚めたところで夏生は昨日の事を聞いてみる。
先生は華の事は知らないと言うが、夏生が昨日の桃源先生が今まで見たこともない、すごく寂しそうな顔に見えたと言う。
夏生が心配で力になりたいというと、先生は華のことを話し出す。
会ったことはないが、実の娘だという。
20年前、先生はこの家で身ごもった奥さんと3歳の息子と3人で暮らしていた。
奥さんが出産を控えて入院することになった。
そのころの先生は一度ヒットを出せたものの、その後は低迷して少し焦りを感じていた。
息子は鉄道好きで鉄道模型を抱えてきては先生に遊んでとせがんだが、先生は仕事に夢中で相手をしてあげなかった。
1人で遊ぶことに飽きた息子は1人で外出し、踏切のそばを通りがかった。
大好きな電車が通るのを見た息子は興奮して踏切内に侵入。
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そして電車にひかれたのだった。
先生はその後奥さんから離婚を言い出されて娘には会う事もなく、名前しか知らなったのだった。
華も父親のことは知らされていないようだ。
息子の位牌はこの家にはないらしい。
桃源先生は授賞式で抱きしめてしまったことは反省しているという。
俺には親を気取る資格はない。
俺は、許されてはいけないんだ。
思いつめた表情でそう話す先生・・・
その日の夜、夏生は華に電話をかける。
華は急にだったのでびっくりしたと話す。
抱きしめられたのは、おめでとうのハグだったと思っている。
先生の作品は全部読んでいるという華は、本当はもっと話を聞いて
こんな素晴らしい作品を書く人がどんな人か知りたかったという。
そして翌日、華には明かすべきなのではないかと考えた夏生は桃源先生の家に行く。
鍵がかかっていないので勝手に上がる。
すると先生がまた床で寝ている。
夏生が声をかけると、先生の様子がいつもと違う。
夏生は必死に呼びかける!
感想
先生の過去は重かったですね・・・
先生が自分は許されてはいけないと思い詰めるのも仕方がないと思います。
でも奥さんももう気持ちの整理がついて、話をしてくれるかもしれません。
ここは夏生が間を取り持って話し合いの場を設けられればいいですね。
桃源先生は大丈夫でしょうか。
命に係わる病気じゃなければいいのですが。
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