万年にホームランを打たれて1点差のDL。
7回表の攻撃は鷲中から!
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鷲中は右中間フェンス直撃の三塁打!!
有言実行を決めてみせた!!
南と門松は渋い表情・・・
そんな二人に天津が声を掛ける。
チームとは甲子園を目指す船のクルーみたいなもの。
自分に何ができるか、自分の役割をよく考えることが大切。
「南が降りたら、この船は傾くか?」
笛吹は8、9番を三振に取る。
迎えるバッターは狩野!!
笛吹にとって、当然嫌なバッター。
ピンチの連続で神経をすり減らしているところに来て、あの男は失投絶対に見逃さない。
ここは集中力勝負!と気合を入れる。
狩野、フルスウィングもファール。
カウントは2-2となった。
笛吹は本調子ではないのに甘い球が来ない。
この辺は流石に甲子園優勝投手。
1点ビハインドの7回ツーアウト三塁。
地味でもいいから1点返せば万年のホームランのダメージはなくなる。
呼吸ずらされたら斬られる。
ここは集中・・
この緊迫した場面で、主審はタイムをかける。
鳩が1羽舞い降りて外野をうろちょろしている。
平和の使者降臨でまさかの休戦!!
狩野は万年に話す。
「言葉は凶器・・・」
中2の秋に万年の家でやった笛吹の誕生日会のこと。
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万年の家は豪邸で、停まっている車も高級車。
広い庭ではキャッチーボールやティーバッティングもできる。
かたや狩野家はボロアパート。
練習は近所の竹やぶの中。
住む世界が違いすぎた。
狩野にとって人生初のバーベキューが始まった。
うまそうな肉汁が滴り落ちる高級肉。
狩野がいつもやっているように何回もひっくり返して焼いていると・・
万年がいい肉はさっと炙るだけで大丈夫といった。
青天の霹靂だった。
肉はよく焼いて食べないと腹に虫が湧くと教えられてきた狩野は半生で肉を食べるという発送はなかった。
思春期だった狩野は、貧乏をバカにされた気がしたのだった。
野球では対等に渡り合えるのにそれ以外では太刀打ちできない。
それで、
お前なんてライバルちゃう
と言い放ってごちそうさまも言わずに途中退場した。
帰り道は涙を流しながら全力で自転車を漕いだ。
狩野は
今も昔もこれからも
万年悠太郎は俺の原動力だという。
万年家は俺の第二の故郷。
狩野はいい肉の焼き方教わったお礼としてイシイのおべんとクンミートボールで6個で泣きながら白飯7杯食う方法を教えてやるという。
「だから球友(とも)よ。
静かに死んでくれ。」
感想
笛吹から言われたのは
嘘でもいいからライバルだと認めてやってくれ・・
というものでしたが、狩野の言葉は本当だったと思います。
お前なんてライバルちゃう
は僻みから出た言葉だった。
そのことはちゃんと伝えたあとに、
静かに死んでくれ
と締めくくったのは面白かった。
狩野の表情がかつてないくらいに本気になっています。
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